移住民対話(サイドボード)

  • 材料: ブナ合板、ウェスタンレッドシダー、メランティ、マツ

ベルギーに移り住む1人として、頭の片隅にいつもあったテーマです。 ベルギー社会・規律を四角い箱で、有機的なフォルムを移民である脚に、4本の脚をそれぞれの民にたとえました。前右脚はアフリカからの移民、前左足は中東からの移民、後右脚にはアジア系移民、後左脚にはラテンアメリカからの移民を表現しました。直線と曲線の接合部はお互いの妥協点ですが、四角い箱、つまりベルギー社会に合わせることが大前提です。

移住にはそれぞれの背後にある文化、宗教、言葉、価値観の違いから不和や調和が繰り返されます。受け入れる側であるベルギーにも課題点はあります。ここではおおまかに各民族で表現しましたが、ミクロのサイズで見ると、同じ民族間の中にでも個人差は大きくあり、それぞれ違った個々の移住民対話が存在します。

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追悼箱

  • 材料: ウェスタンレッドシダー、キリ

「どうしてもキリで箱を作って欲しい」とのことで、キリの共箱を持参していただきました。これらの箱を解体し、それぞれの異なる厚みを均一にそろえるために1枚1枚丁寧にかんな削りしました。内部構造体には糸柾の北米スギ材を選びました。限られた材料寸法のため、キリの木目を縦に走らせました。真田紐を付属させています。

追悼箱

  • 材料: サクラ

生と死に直面する機会がありました。輪廻転生を考え、古く使われなくなったベッドを解体し、敬畏を込めてその部材を割り、必要となる寸法に木造りしました。家具修復とはまったく意の異なるプロジェクトです。

過去の記憶を消し去ってしまうのではなく、新たに生を受けるものと調和するよう心がけました。故人の遺物を収納する内部はかんな削り仕上げで優しい肌触りを残しました。底板には元であるベッドのパネルをあまり手を加えずそのまま使いました。

本棚

  • 材料: CLS(ツーバイフォー部材に似た材)、シュカリベルト(セメントを流し込む型枠などに使われる材)

節を共に削り出すには苦労しました。節の硬さに刃物が長切れせず、何度も研ぎ直しては削りました。このRを削るのには丸のみ、各種くせ豆かんな、ヴァイオリンかんな、やすり、すべてを使用します。