追悼箱
「どうしてもキリで箱を作って欲しい」とのことで、キリの共箱を持参していただきました。これらの箱を解体し、それぞれの異なる厚みを均一にそろえるために1枚1枚丁寧にかんな削りしました。内部構造体には糸柾の北米スギ材を選びました。限られた材料寸法のため、キリの木目を縦に走らせました。真田紐を付属させています。
追悼箱
生と死に直面する機会がありました。輪廻転生を考え、古く使われなくなったベッドを解体し、敬畏を込めてその部材を割り、必要となる寸法に木造りしました。家具修復とはまったく意の異なるプロジェクトです。
過去の記憶を消し去ってしまうのではなく、新たに生を受けるものと調和するよう心がけました。故人の遺物を収納する内部はかんな削り仕上げで優しい肌触りを残しました。底板には元であるベッドのパネルをあまり手を加えずそのまま使いました。
本棚
節を共に削り出すには苦労しました。節の硬さに刃物が長切れせず、何度も研ぎ直しては削りました。このRを削るのには丸のみ、各種くせ豆かんな、ヴァイオリンかんな、やすり、すべてを使用します。
ベンチ
建築構造材を家具材にするのはいろいろ問題があるのですが、1つのテーマとして作ってみました。削りを加え、デザインすることで可能性が見えました。
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