解体、古く固まったニカワを除去しました。破損した接合を修理し、再びいすを組み直しました。染料で色を合わせ、虫害にあった脚先を薬品で処理し、蝋でふさぎ込み、古色ワックスで仕上げました。
いすの修理ではその多くが接合部のゆるみのしめ直しです。ニカワの劣化と共に、ひとの体重を支えるために柄に負担がかかったこと、木部収縮などによって接合部がゆるむ、もしくは破損します。
虫害穴を蝋閉めするのは美的外観のためと、粉末となった木屑を出さないためです。
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岐阜県にある古民家にて大事にされていました。抽斗の裏面に墨で製作された年号が記してありました。
本体を必要な分だけ解体し、部材ごとに洗浄、虫害による台輪部材を交換し、欠如している部材を新たに製作しました。仕上げは蜜蝋を使いました。