家具:水屋箪笥

  • 材料: クロガキ、ケヤキ、ヒノキ、スギ、コクタン

本体にはヒノキの糸柾が存分に使われ、扉・抽斗の見付けにはそれぞれ希少で高価な銘木材が用いられています。扉の擦り切れる部分には固いコクタンがアリで嵌め込まれ、劣化を抑える働きをしています。すべて無理なく分解が可能な作りになっており、後世の修復を念頭に置いた?わけではないでしょうが、家具作りのお手本となるような構造をしています。

天板の上に重たいものを乗せれるように内部から補強しました。各パネルの割れに埋木を施しました。虫食いにあった部材を薬品で処理し、接木をしました。緩みのあるかまち組を分解し、痩せた柄を補強し、再度組み上げました。使い勝手がいいように、内部の棚を更に1つ追加しました。日焼け・汚れを落とし、塗装せずに白木仕上げにしました。

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家具:ビンテージキャビネット セース・ブラークマン

  • 材料: カバ突板チップボード、カバ積層合板、ブナ

Pastoe UMSのオランダ人デザイナー、Cees BraakmanによるビンテージキャビネットCB06(1956年、バーチウッドコレクション)。 積層合板を曲げて作られた抽斗と脚が印象的です。

古く痛み汚れていたニス層を剥がし、剥がれたベニヤ・木部の割れなどを再接着しました。抽斗・扉がスムーズに動くように手を加え、サンディングで傷を出来るだけ落とし、ウレタンニスを再塗装しました。

家具:広島茶箪笥

  • 材料: クリ、キリ、コクタン、タモ泡杢の化粧板

家具:教会長椅子

  • 材料: ナラ

ベルギー・ワロン地方南部に位置するSainlez村のSaint-Pierre教会に伝わる長椅子です。背もたれの裏にチューインガムがこびりついていました。当時を偲ぶエピソードとして楽しい発見です。

座面がセンターで切断されていました。この部分に埋木し、裏から更に補強しました。 柄がむき出しの脚に靴を履かせました。色のコントラストを残すため、あえて色合わせは行いませんでした。